郊外散策 Walking in the Suburbs of Tokyo

多摩森林科学園

サクラ保存林

 

 

東京都八王子市にある「国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 多摩森林科学園」
のサクラ保存林に桜を見に行った。 この森林は高尾街道をはさんで昭和天皇陵の真向かいにある。
我が家の墓参に行くときには必ずその前を通る。いつも行ってみたいと思いながら、春秋の彼岸は気忙しく、
天候も思わしくないことが多く、7月のお盆には暑くてパスと言うことがずっと続いていた。今年は思いのほか
春が早く、彼岸はポカポカ陽気だった。都内でも桜の開花が始まり、この保存林にある多様な桜はどれほど
開いているだろうかと思うと訪問せずにはいられなかった。

多摩森林科学園の見学ガイドによれば
「8ヘクタールの広さを持つサクラ保存林には、日本全国の主要な桜の栽培品種や名木、
天然記念物などの接ぎ木クローンが、約500栽培ライン、1800本植えられています。

サクラの栽培品種は江戸時代以前から多くの種類が育成されてきましたが、現代に
引き継がれているのはその一部です。このような伝統的栽培品種を収集・保全し、正確な
識別・分類や系統関係の研究を進めています。(後略)」
とのこと。

見学と言うよりは、久しぶりの山歩きが嬉しくて、桜木の根元にある表示板は殆ど顧みず、ひたすらに山道を歩いた。
まだまだ枯れ山の風情であるにもかかわらず、桜の咲くところだけはパッと明るく華やいで、思わず急ぎ足になる。
したがって、せっかくの500種類の桜木の記録は棚に上げ、桜のある景色を写真に収めてきた。今年初めてここで
菫を間近に見た。都市と山地のちょうど境目を成すこの森林は、首都圏に住む者にとって貴重な自然との接点
となっている。高尾山へは多くの登山客が押し掛け、混雑するため最近はますます足が向かない。
ここは桜の季節でなくても、いつでも立ち寄れる貴重な山辺だ。また来よう。

I visited Tama Forest Science Garden to observe cherry trees beginning to bloom.
There is an institute which collects, preserves, and researches more than 500 kinds,
of over 1800 Japanese cherry trees in the forest covering 8 hectares. I dared not to
take notes of the trees but enjoyed walking in and climbing the mountain watching
cherry trees here and there. For more information the link to the garden is available
at the foot of this page.

 

ブナの樹 Japanese beech〔Fagus crenata〕

山の頂上から八王子市内を見晴らす

イノシシのヌタ場

 

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